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2017/03/29 (水) | -
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 大内正伸さんという方の「植えない森づくり」〜自然が教える新しい林業の姿〜(農村漁村文化協会発行)が面白い。

大内さんのブログは、こちらから

松枯れの対策協議会への参加や地元の方々に山の様子を聞いたりして、私なりにわかってきたことがあった。国富小学校の裏にある山は、長い間、農薬空中散布をしてきたが、松枯れは、止まらずすっかり、枯れてしまった。その後、市に確認したところ「放置」した状態であったが、特に、禿山にもならず、それどころか広葉樹の林になっている。先日、通りかかったら、紅葉が綺麗だった。

「植えない森づくり」の中には、松枯れについても書かれている。その中に全国に先駆けて農薬空中散布をしてきた広島市の例が書かれていて、全面積の半分以上がアカマツにおおわれていたが、農薬が効かず、80年代にはすっかり枯れてしまった。今、その跡地には実生の木が生えて大きく育っているそうだ。(主に広葉樹で実生から再生したアカマツも混じる) 「松が枯れれば葉を落として空間ができ、林床に光が射してそれまで中層で待機していた広葉樹や、じっと耐えていた後続の稚樹が一気に枝葉を伸ばす。それらが大きく育って松枯れの山が緑あふれる森になる。」
本を読みながら、思わず「うん、うん」とうなづいていた。

長い間、松枯れは、マツノザイセンチュウが主な原因とされ、それの運び屋、マツノマダラカミキリを農薬で退治すればなんとかなる、という発想で農薬空中散布が続けられてきた。大内さんのこの本が執筆された2010年まで、33年間で1650億円(推定)の税金がこの事業に費やされてきた。この間には、松枯れの主因は大気汚染、酸性雨とする研究、それらに基づく書籍も出されたものの、マツノザイセンチュウ退治をすれば何とかなる、という国の考え方は変わらず、松は枯れ続けて出雲市だけでなく全国的に散布区域は年々減少した。
 松枯れの再検討会議で再三、会議に招いてほしいとお願いした(実現せず)小川真さんが書かれた「森とカビ・キノコ」のなかからの引用もある。マツもナラも菌根菌と深い共生関係を持っている樹種だそうだ。「細根が死に菌根がなくなると、ブナ科樹木のように養水分吸収や根の保護をキノコにたよっている植物は、すぐ水切れを起こしてしまう・・・マツ科やブナ科、カバノキ科、フタバガキ科などの樹木にとってキノコは、その機能を増強するように共進化した必須のパートナーである」(小川真「森とカビ・キノコ 築地書館129ページ)
菌根が死に、菌根がなくなる原因を人が入らなくなって森が富栄養価したことに加えて酸性雨という問題も詳しく書かれていて説得力がある。

また、植林の弊害も書かれていてこれもまた説得力があり、出雲市の松枯れ対策が、林野庁だけを頼りに話し合っていたことが悔やまれる。

大内さんの本には、植えない森づくりの実践家、平野虎丸さん(NPO法人エコシステム代表)も紹介されている。


2017/03/29 (水) 21:18 | -
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この記事へのコメント

はじめまして。
隠岐の島の方でしょうか。僕は、隠岐の島中村に在住していてニホンミツバチとその生息環境の保全をしてるものです。
『植えない森』いま、2度目の読み返しをしているところです。まさに、目からウロコとはこのこと。友人にも勧めています。
今後『植えない森』を隠岐の島で実践することで様々な生き物の生息環境復元をしてゆくつもりです。
情報交換など、お話できる機会があれば嬉しいです。
宜しければ、Facebookで、『ワミツヤ』もしくは『小西主明』で探してみて下さい。
宜しくお願いいたします。

2013/02/19 10:35 | 小西 主明

小西さん、コメント、ありがとうございます。
「植えない森」読まれたとのこと、私もほんとに目からウロコでした。その上、森ってこんなに楽しいところか、とも思いました。
隠岐の島で、取り組んでおられるとのこと、心強い限りです。出雲では、このところ、松枯れがひどくなっており、大きな問題になっています。この解決にも「植えない森」の考え方が、役に立つと思っています。
今後ともよろしくお願いいたします。

2013/02/20 10:26 | 倉塚

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